外国人に人気の温泉地 ランキングは変わっていくか?~過去ブログを元に考察してみた

本記事は2026年8月時点の情報です。

外国人に人気の温泉地ランキングは、これから先も同じ顔ぶれが続くと思われますか。それとも訪日リピーターの増加によって、今までとは違う温泉地に注目が集まるようになるのでしょうか。

2年前に昔のブログサイトで書いた記事に基づいて考察してみました。http://blog.livedoor.jp/inboundjapan/archives/52352495.html

コロナ禍が明けてから数年が経ち、温泉好きや旅館好きの訪日リピーターが増えていることを踏まえると、外国人に人気の温泉地ランキングは今後変化していくと考えられます。より知られていない温泉地にも外国人客が訪れるようになり、外国人なりの楽しみ方や新しい旅のスタイルが生まれていく可能性があります。

2024年の観光庁の調査によると、温泉を利用した外国人の満足度はなんと95%!次回体験したいと答えた人の割合も48%と非常に高い関心が窺えます。

元記事では、日曜朝のテレビ番組内で「外国人に人気の温泉地トップ20」がランキング形式で紹介されたことが取り上げられています。番組では箱根や熱海といった名の知れた温泉地が上位に並んでいたことが紹介され、訪日客の温泉に対する関心の高さがうかがえる内容でした。

コロナ明け後、訪日リピーターの温泉旅館志向は強まっているか

コロナ禍が明けてから数年が経過し、訪日旅行そのものが久しぶりという層だけでなく、複数回日本を訪れているリピーター層が増えてきています。こうしたリピーターは、初回訪日で定番の観光地を巡った経験があるため、次の旅では温泉や旅館といった日本らしい文化体験を求める傾向が強まっていると考えられます。もちろん、初めて訪日する旅行者にとっては依然として有名温泉地が魅力的な選択肢であり続けるため、両者のニーズが並行して存在する状況といえそうです。

テレビ放映での外国人に人気の温泉地。今後ランキングは変わっていくかもしれません

外国人に人気の温泉地ランキングは今後どう変わっていくのか

これまでのランキングは、テレビ番組などで紹介される機会の多い知名度の高い温泉地が上位を占める傾向にありました。しかし、リピーター層が増えるにつれて、これまであまり知られていなかった温泉地にも注目が集まり、ランキングの顔ぶれが徐々に変わっていく可能性があります。知名度よりも「まだ外国人に知られていない場所」であることが、旅の満足度を高める要素になっていくと考えられます。

ナビタイムジャパンのナビゲーションアプリの利用状況の分析によると、欧米とアジア客では行った温泉地の傾向が異なるようです。例えば欧米は東京から近い箱根や信州の地獄谷野猿公苑の近くにある湯田中・渋温泉が人気で、アジアには九州の湯布院や北海道の登別などが人気のようです。

より知られていない温泉地に外国人客が来るようになるのはなぜか

訪日回数を重ねた旅行者は、ガイドブックやランキングに頼らず、自分なりに情報を探して訪れる場所を選ぶ傾向が強くなると考えられます。自分なりにというのはGoogleやAI検索のほか、Googleレビュー、トリップアドバイザーなどで日本人のクチコミが多いところや評点が高いところを見つける行動を指します。その結果、これまで外国人観光客の少なかった地域の温泉地にも、少しずつ訪問者が増えていく可能性があります。地域側にとっては、こうした変化を受け止める体制づくりが今後の課題になりそうです。

外国人なりの楽しみ方や新しい旅のスタイルはどう生まれるか

温泉地の選び方が多様化するのと並行して、温泉への入り方や旅館での過ごし方についても、外国人ならではの楽しみ方が生まれてくると考えられます。日本人の習慣とは異なる視点から温泉文化に触れることで、これまでにない新しい旅のスタイルが形作られていく可能性があります。例えば山代温泉など南加賀を拠点として旅館に1週間滞在をして、そこから金沢や福井へ日帰りで向かうということも想定されます。これは日本人の温泉旅行客や旅行業が思いつかないような発想でり、デジタルノマドなど訪日長期滞在者の増加も、このような奇想天外な旅のスタイルを後押しすることになるでしょう。

課題提起と解決策

知名度の高い温泉地に依存したランキングだけを見ていると、これから広がっていく新しい需要を見落としてしまう可能性があります。明日からできる行動として、まずは自地域の温泉地が外国人向けにどのように紹介されているか、既存の情報発信を一度見直してみることをおすすめします。

まとめ

  • 訪日リピーターの増加により、温泉地ランキングは今後変化していくと考えられます
  • 知名度の高くない温泉地にも外国人客が訪れるようになる可能性があります
  • 外国人ならではの新しい旅のスタイルが生まれていくと見られます

FAQ

Q1. 訪日リピーターが増えると、なぜ温泉地の人気に変化が出るのですか。

A1. 初回訪日で定番観光地を巡った経験のあるリピーターは、次の旅で日本らしい文化体験を求める傾向が強まり、温泉や旅館への関心が高まると考えられるためです。

Q2. 知られていない温泉地にも外国人客が来るようになるのはいつ頃からですか。

A2. リピーター層が増えるにつれて徐々に進んでいくと考えられます。Googleクチコミなどで日本人のクチコミ数の多さで判断したり、評点や自動翻訳の内容で行きたいと思う可能性は十分にあります。

Q3. 温泉地側は今からどんな準備をしておくべきですか。

A3. まずは自地域の外国人向け情報発信の現状を見直し、今後増えていくかもしれないインバウンド市場へ地道に魅力を発信し続けることが集客力を高める第一歩になります。

\ 最新情報をチェック /

──────────────
この記事を書いた人

小野秀一郎
(株)インバウンドにっぽん 代表
東京観光財団(TCVB)アドバイザー(5期目)

旅館・ホテル、温泉地向けインバウンド集客の専門家。
全国400軒を支援、50超の案件にアドバイス。

▶ 詳しいプロフィールはこちら
──────────────