地方は観光地でなくても既にチャンス到来中

参考にした記事は トラベルボイス 9/1の記事 https://www.travelvoice.jp/20260901-160388 

福岡に住んでいる友人の話です。博多の屋台街では欧米系の旅行者が常連客の注文の仕方を真似たり、屋台の主人とカタコトの日本語を交わしながらディープな食体験を楽しんでいる光景を見かけるそうです。米国の富裕層向け旅行誌コンデナストトラベラーが、日本で姿を消しつつある地域に根付いたストリートフード文化として博多の屋台で行くべき、と紹介したことも影響しているのでしょう。屋台という、ガイドブックの表紙を飾るような観光地ではない場所に、わざわざ足を運ぶ旅行者が増えている。この光景を見ていると、ひとつの問いが浮かびます。彼らは屋台を体験したあと、どこへ向かうのだろうか、ということです。

答えのひとつが、福岡県八女市だそうです。博多を訪れた旅行者が周辺地域へと足を延ばし始め、2025年9~11月の滞在数の伸び率で八女が全国トップになったといいます。目的は八女茶、とりわけ抹茶のようで、茶舗をめぐり、抹茶カフェに立ち寄り、街並みを歩く。そこからさらに熊本方面へと周遊する動きも生まれているそうです。ひとつの体験が次の体験を呼び、点だった訪問地が線になっていく。良い動きになってきました。

博多の屋台。アジア人客は元から多かったがいまは欧米客も

同様の事例をトラベルボイス記事の中でナビタイムジャパンの担当者は複数指摘しています。埼玉県春日部市は、クレヨンしんちゃんの聖地として2017年からインバウンド誘致を本格化させ、来訪者数を伸ばしてきました。観光ナビゲーションアプリ「Japan Travel by NAVITIME」の利用データによると北海道では道東や道北へ訪日客が流れているとの利用データもあります。
ゴールデンルートと呼ばれてきた富士箱根や京都、広島の先に、これまで注目されてこなかった土地が浮かび上がってきている。
私はコロナ後から毎年予想を立ててきました。その中の1つが泊数の伸びでした。実際に2025年の訪日客の平均泊数は2019年比で約1泊伸びました。円安の影響で観光消費額が増えたことも影響がありますが、日本文化や地方そのものへの関心が、滞在をゆっくりとしたものに変えているのかもしれません。今後はデジタルノマドの増加、日本の観光地での滞在の増加によりさらに1泊のびるでしょう。

この傾向を後押ししているのが、訪日リピーターの存在です。2025年には訪日客全体の約64%、およそ2700万人がリピーターだったといわれています。※ただしビジネス客や留学生の入国も含む

記事をもっと読み進めます。JNTOがスペインで実施した調査では、約97%の人が温泉に「興味がある」と答えた一方、電通の調査では、スペイン人のほとんどが温泉の名称そのものを知らないという結果も出ています。調査の方法や対象者が異なるので明確なことは言えませんが「関心はあるのに、情報が届いていない」という可能性は考えられます。特に温泉地では英語、中文繫体字、中文簡体字の発信に注力をしている傾向が強く、スペイン語やイタリア語といった言語での情報発信は、まだ手つかずの余地として残っているように思えます。

ポイント
1.インバウンド客の地方への関心は高まる傾向が続く。様々な事例が発生中
2.地方観光地はチャンス。そこに何があるのか、何をしてもらうかを明確に
3.地道でも地味なマーケティングが実を結ぶ。単年度での取り組みよりも最低3年は継続を

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この記事を書いた人

小野秀一郎
(株)インバウンドにっぽん 代表
東京観光財団(TCVB)アドバイザー(5期目)

旅館・ホテル、温泉地向けインバウンド集客の専門家。
全国400軒を支援、50超の案件にアドバイス。

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